2017年7月21日(金)・22日(土) JPタワー名古屋ホール&カンファレンスにて第39回日本光医学・光生物学会を開催致します。

会頭挨拶

 今年で、39回を重ねる歴史ある日本光医学・光生物学会の担当をさせていただくことになりました。振り返れば、1978年8月3・4日に港湾会館(名古屋市港区)において光医学・光生物研究会が開催されました。主催者は名古屋市立大学医学部皮膚科の水野信行教授であり、当初就任10周年記念の1回限りの研究会としての企画でしたが、50演題を超える研究会となり、成功裡に終わったことから、本学会の前身「日本光医学・光生物学研究会」の第1回となりました。「光に関係する異分野の方々が集まって、お互いにそれぞれの立場から他の分野の問題を批判・検討することは、独善的概念をしりぞけ普遍的原理へと導き、また他の分野での研究が自分の分野の新しいテーマの端緒ともなってくると考えるのであります」-と述べられ、光を共通項とした横断的学会組織の必要性を強く感じておられました(日本光医学・光生物学ホームページから)。その後、昭和63年6月に、再度第10回日本光医学・光生物学会を主催されております(理事長:1978年~1990年)。

 さて、29年ぶりに名古屋市立大学医学部皮膚科が主催しますが、先の趣旨に沿って開催できるかどうかわかりませんが、大きく異なることは、「光」の制御やセンシングが容易になったことだと思います。制御にかかわることは、光源開発、センシングは検出方法や感度など、この30年は全く異なるレベルになっていると思います。その上に、様々な分野において、研究が推進され、大きな成果が生まれていると思います。今回は、4つの特別講演として、平山秀樹先生(理化学研究所)、影山龍一郎先生(京都大学ウイルス研究所)、近藤科江先生(東京工業大学大学院生命理工学研究科)、難波大輔先生(東京医科歯科大学 難治疾患研究所)にご講演をいただきます。さらに、「光の新たな時代の到来:ほたると半導体」と題したシンポジウムを副会頭の松本貴裕先生にご企画をいただきました。また、皮膚科医が担当する会でもあるので、複数の共催セミナーで、光に関することも含め、皮膚科疾患についてもアップデートしていだくように企画をしました。さらには、ご要望がありながらもなかなかできなかったハンズオンセミナーも、「特定非営利活動法人・皮膚科光線療法推進の会」の共催で複数の照射機器を取りそろえ、実施することが可能となりました。皮膚科医以外の研究者の方も、複数の最新の紫外線照射機器(診療用)をご覧になっていただければと思います。

 多くの一般演題の申込もありがとうございました。この数年、少しずつ演題数が少なくなるところでしたが、皆さんのご協力を得て、多くの分野の皆様から35演題の一般演題をいただきました。学会の場所は、新しくできましたJPタワーの会議室であり、名古屋駅から直結で数分です。名古屋のすばらしい発展を感じることのできる場所です。

 今回の学会のテーマは、「最先端光の融合型研究と光の臨床の発展をめざして」です。是非、2日間の学会で、「光」に関する医学・生物学・化学・工学の分野の発展を実感していただければと思います。

2017年
名古屋市立大学大学院医学研究科 加齢・環境皮膚科学

森田 明理

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