会長挨拶

この度私どもは第33回日本脊髄外科学会を平成30年6月14日、15日の2日間、奈良(奈良春日野国際フォーラム甍~I・RA・KA~)で開催させていただくことになりました。日本脊髄外科学会は、脊椎・脊髄・末梢神経外科に携わる脳神経外科医が中心となり、学術交流による研鑽をめざして発足した学会で、これまで機能的外科ともいえる脊椎・脊髄外科の進歩に大きく貢献してきました。このような伝統ある本会をお世話させていただけることを教室員一同大変光栄に存じております。

さて、近年の診断も含めた脊椎・脊髄外科治療の進歩の結果として手術後早期のリハビリと社会復帰が可能となりました。一方で、超高齢化社会を迎えた我が国では、医療財源の不足、全身疾患を抱える高齢患者の激増など、医療を取り巻く環境は厳しさを増しています。また、脊椎手術をはじめとする外科系手術の低侵襲化は、時代のニーズの変化とともに避けられない流れとなっています。これら社会・経済環境の変化、人々の価値構造や意識の変化に伴い、新たな時代の要請に応えるために様々な分野において構造改革が求められています。こうした中で、今まで以上の質の高い医療を提供し続けるためには我々はどのように対処していけばいいのでしょうか?

このようなことを考え、今回の学会の主題を「社会が求める脊髄外科」とさせていただきました。学術的なテーマに加えて、主題に沿ったシンポジウムを企画し、脊髄外科を取り巻く社会的問題などこれからの脊髄外科治療の展望について議論していただける会になるよう運営に尽力する所存です。また、近年話題になっています専門医制度について、特別企画「社会が求める専門医制度」を行なう予定です。また、会員懇親会や教育セミナー(脊髄外科教育ワーキング)も例年通り行います。

会場は緑豊かな世界遺産「奈良公園」の中心に位置しています。学会の合間に散策していただき、天然記念物の鹿と触れ合いながら、広大な敷地内の緑や歴史的建造物からかつて栄えた古都奈良の自然そのままの風情を楽しんでいただけたらと思います。

何卒皆様のご協力とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

謹白

平成29年7月吉日

第33回日本脊髄外科学会

会長 中瀬 裕之

(奈良県立医科大学脳神経外科)

第33回日本脊髄外科学会

事務局長 竹島 靖浩

(奈良県立医科大学脳神経外科)

事 務 局 奈良県立医科大学 脳神経外科 〒634-8522 奈良県橿原市四条町840

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