ごあいさつ

低侵襲内視鏡脊髄神経外科学会発足に当たり

本学会は昨年までは研究会として、10年間にわたり開催されてきました。研究会発足当初は脊椎内視鏡を脊髄脊椎手術の一治療法として確立しようと考えていた少人数の脊髄外科医の集まりとして、5年間お茶の水駅近郊のカンファレンスルームを使用して意見交換をしてきました。その後6年目から低侵襲手術を目指している脊髄外科医とともに、低侵襲内視鏡脊髄神経外科研究会として昨年まで研究会を開催してきました。その間に脊椎内視鏡の認定制度も正式に日本脊髄外科学会から認められ、多くの認定医を輩出するに至りました。現代の外科医療は科を問わず低侵襲手術が主流となり、脊髄外科手術も顕微鏡手術を基本としながら経皮的な固定術や内視鏡手術と裾野が広がってきています。3Dプリンターやナビゲーション、ロボットなどの技術革新がすごい勢いで開発、導入されてきており、将来的にも本学会の担う役割は増す一歩と思われます。その中で本会が学会として認知されたことは大変意義のあることであり、新進気鋭の低侵襲内視鏡脊髄手術のエキスパートの先生を中心に臨床ばかりでなく研究の分野も含めて一層の飛躍を期待する次第です。特に脊髄外科を目指す若手の先生方は本学会に積極的に参加して、21世紀の脊髄手術の目指す方向をしっかり習得してもらいたく願っています。

 

新百合ケ丘総合病院低侵襲脊髄手術センター上級顧問

水野 順一

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