会長挨拶

このたび、平成29年(2017年)10月5日(木)、10月6日(金)の2日間にわたり、仙台国際センターにおいて第62回日本音声言語医学会総会ならびに学術講演会を開催いたします。東北地方での開催は平成21年に大森孝一会長が福島市で開催されて以来、8年ぶりとなります。学会担当の機会を賜りましたことは私たちの教室にとって大変光栄なことであり、大森孝一理事長をはじめ、役員、評議員、会員の先生方のご厚意に深甚なる感謝を申し上げます。

今回の学術講演会は「基礎を学び、臨床に活かす」を主題に掲げ、特別プログラムでは、音声言語医学の入門者からベテランの先生方まで魅力を感じていただける企画を各領域のエキスパートの先生方に依頼いたしました。シンポジウム1「吃音診療の新しい展開」では国立障害者リハビリテーションセンター病院の森 浩一先生に司会をいただき、吃音の最新の治療法を重点的に紹介していただきます。シンポジウム2「音声障害治療のピットフォール-失敗例・難治例から学ぶ-」では国際医療福祉大学の渡邊雄介先生と深浦順一先生に司会をいただき、各演者の方々が音声改善手術ないし音声治療における留意点を、治療が困難であった症例の経験をもとに解説します。パネルディスカッション「幼小児の聴覚障害の現状と未来-新生児聴覚スクリーニングから学校教育まで。医療の進歩と言語聴覚士の将来性を探る-」では司会を担当される神田幸彦先生、城間将江先生、Joachim Muller先生を含む8人の先生方が、新生児スクリーニングから療育まで、日本の現状と将来について討議するとともに、聴覚領域の診療の楽しさや苦労、素晴らしさについて、それぞれ言語聴覚士・医師・海外の手術者の立場から話していく、新しい形式のパネルディスカッションを予定しています。

このほか、国立台湾大学のTzu-Yu Hsiao教授による特別講演「The Principles of Voice Production and the Medical Managements for Dysphonia」と教育講演1「音声外来における検査と記録の取り方」では音声障害の臨床に還元できる内容を解説していただき、教育講演2「地域における嚥下診療を考える」と教育講演3「“歯”を再考する-忘れていませんか?歯の問題-」では音声や発話の機能と関係する、嚥下や咀嚼の話題を取り上げます。お昼に行う学術セミナーではミュンヘン大学のJoachim Muller先生、フロリダ大学の染谷慎一先生にそれぞれ難聴の治療や疫学に関する話題を、京都学園大学の苅安 眞先生にDysarthria症例における音響分析の活用について紹介していただきます。

一般演題に関しましては基礎研究の話題から臨床症例の報告まで、幅広いジャンル、テーマで登録をいただいております。若手の先生方が充分な発表を行い、活発な討議が行われますよう、支援してまいります。演者・司会の皆さまにはご不明な点がございましたら随時学会事務局にお声がけいただけますとありがたく存じます。

学会期間翌日(10月7日土曜日、9時~3時)には、東北大学医学部のキャンパスでポストコングレスセミナーを開催し、発話障害と、発達障害に関連したコミュニケーション障害、に関する2コースを行います。多くの方々にご参加いただける教育的なプログラムを企画中です。

開催地の東北地方では音声言語医学に携わるスタッフの数がまだ少ない状況にあり、今回の学会を機に全国の参加者の方々との交流を得て、研究ならびに臨床の面で発展していきたく存じます。学会期間の10月初旬は紅葉にはまだ早い時期ですが、杜の都仙台が穏やかな秋の気配に包まれる頃でございます。会場の仙台国際センターは青葉山の麓、広瀬川の河畔に位置しており、新設の地下鉄東西線に隣接して仙台駅や市内中心部からの利便性が向上しています。本学会を契機に参加者の皆様に交友を深めていただき、活発な学術活動とともに東北の秋の景色をお楽しみいただけますと大変ありがたく存じます。

どうかたくさんの皆さまのご参加をお待ちしております。

第62回日本音声言語医学会総会・学術講演会

会長

香取 幸夫(東北大学 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野 )

写真提供:宮城県観光局

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